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第27弾 日本に帰ってきました(番外編) |
2002年の1月に最後の留学レポートを書いてから、約1年半が経過しました。実は今、日本にいます。
レポート連載終了後、予定通りLAで仕事を見つけて働いていましたが、今年の2月に帰国したのです。
現在は、大阪で仕事を見つけて、毎日働いています。インターネットで海外向けにマーケティングをする会社で、希望どおりWebの仕事を見つけることが出来て喜んでいます。おまけに英語に触れる機会も少なくない会社なので、海外での経験も十分に発揮できそうです。
LAから帰ることに対しては、僕の中ではあまり抵抗はなかったのですが、周りの友達などからは「折角日本を出てがんばっているのに・・・」という声をよく聞きました。でも、当初からいつかは日本に帰る」と考えていましたし、日本を出るときに目標にしていたことは一通りクリアしたので、僕としては納得して帰国しました。
「どこで」ということよりも「何を」の方が重要になったのです。100%完璧ではないですが、生活に必要な英語力も身につけましたし、なにより海外で生活したという自身がつきました。そうすると、海外に生活するということの意味が薄れてきました。海外で生活してその中でやるべきことをする、というのは本末転倒というか・・・なぜ海外で?という疑問の方が大きくなってきたのです。
これは裏を返せば、日本に帰っても、必要になれば海外に出て行ける(と思える)から、海外にいることにこだわらなくなってきたのかなぁ?とも思います。ボーダーレスになれたのかもしれません。
僕は2年半という期間、日本を離れて、海外で日本人として生活してきました。そこで、僕が身に付けたものは、例えば英語力や学校で勉強したデザインの知識という具体的なものもありますが、それ以外に日々の生活の中でたくさんのモノを見て、聞いて、感じて、考えて、そうして僕の中に染み付いた「経験」というあいまいなモノもあります。ただ、僕の2年半の海外生活の持つ意味の半分以上はこの経験だと思っています。
どんな場合の留学にも当てはまると思いますが、まずは立てた目標を達成すること。その上で、たくさんの良い経験をして欲しいと思います。豊かな経験は履歴書には書けませんが、必ず何かの役に立つと思ちます。
むしろ、それが留学の本質なんじゃないかとさえ思います。
ちなみに、僕が経験して一番良かったと思えたことは、「日本という国を、日本の外から眺められたこと」でした。
このレポートを読まれた人が、素敵な留学をされることをお祈りしています。
2003年6月14日
大阪の自宅にて
足立健誌
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