|
 |
第23弾 テロ事件 in New York (現地レポート2) |
先月のNYのテロ事件から一ヶ月が経ちました。その後、皆さんのご存じの通りの経過をたどっ て、結局、アフガニスタンへの攻撃が開始されてしまいました。この報復攻撃の是非については意
見の分かれるところかも知れませんが、個人的には「やっぱり今回の攻撃はしないで欲しかった」 と思います。
もちろん、テロを容認する気は全くありません。それはとても卑劣で非人間的な行いとして非難 されるべきです。しかし、その報復としての今回のような攻撃は果たして生産的なのでしょうか?
「目には目を」という考え方を未だ続けるのなら、人間はこの数千年、全く考え方を進歩させてき ていないことになります。その間、幾度となく大きな戦争の悲劇を繰り返し、その度事に「平和的
解決」の尊さが叫ばれているというのに。
誰もが分かっていることです。「やり返さない勇気」というのは。こっちで友人の何人かとこの 話をする機会がありましたが、皆が口をそろえて「報復攻撃はしないでほしい」と言っています。
この意見は私の周りだけで大多数を占めているのではないはずです。ニュースやインターネットな どではしばしば「(今回のテロに対して)報復攻撃以外の平和的な解決手段の模索」を希望する市
民の声が取り上げられています。こういう声は、先月のテロで身内・知り合いを実際に失った人の 中からもあがっていると聞きます。
それでも尚、今回の攻撃に踏み切ったというのはどういうことでしょう?経済的・政治的な理 由。政治家個人の思惑。もしくは、我々よりも専門的な考え方では、報復をした方が長い目でみる
と平和的なのかもしれませんが・・・。(それにしても、その間、平和的解決策への模索が全くさ れていなかったように思いますし、そう言ったことへの説明もあまりされていない気がします。や
はりアメリカでも世論と政治の乖離が存在するのでしょうか。)
またアメリカの対応と共に気になるのが日本政府の対応です。今回の被害者アメリカへの応援は わかりますが、諸手をあげてアメリカのすることに賛成し、挙げ句の果てには支援まですると言っ
ている日本政府には疑問が残ります。日本は平和憲法を持つ国です。その国が戦争を助長するよう な外交を進めてどうするのでしょう?アメリカとの関係を良くするためか何かわかりませんが、そ
ういう部分、日本の外交には「誇り」みたいなモノが欠如している気がします。
最近では「平和憲法の無意味化」の声が、悲しくも国民の中からも聞こえてきます。「アメリカ が守ってくれなくなったら日本はどうするんだ?」「自国の平和は自国で守らなければ」という建
前をよく聞きます。確かにそれはそうですが、今ここで他国と歩調を合わせて自衛力(=武力)を 保持してしまうと、必ず同じ結果(すなわち世界大戦)になります。誰かが止めることを始めなけ
れば。その役割に日本は最適であるはずなのに・・・。
とにかく、一刻も早く、そして1人でも多くの命が失われる前に、自体が収束することを祈って います。
今回はちょっと個人的な意見を書きすぎてしまったかも知れません。日本を離れてから「日本の 〜」についてすごく考えるようになりました。「日本の政治」「日本の文化」「日本の社会」な
ど。日本の中にいたときは感じなかったことですが、ここ(アメリカ)に来て、例えば「日本の政 治がとても貧しい」というようなことを聞くとすごく悲しくなります。他の国のことと比べるから
かもしれませんし、離れて初めて愛国心みたいなものが生まれたのかも知れません。これも留学し て得たモノの一つでしょうか?
さて、近況としては先月末に引っ越しをして、念願の個室を手に入れました。今度はアパートで はなく一戸建ての家をアメリカ人とシェアしています。一つの家に人間は2人なので、広さは十
分。家具も全て揃っていたので、入居初日からとても快適でした。さらに、roommateが犬を2匹 飼っているので、いい感じに賑やかです。まだ越したばかりで、少し物が不足気味なのですが、と
ても気に入っています。
10月に入り、ロスは急激に涼しさを増しています。その点は日本も同じかもしれませんね。この 季節、日本では食べ物がおいしいですね。学生でお金が無いというのも理由ですが、こっちに来て
からというもの「本当においしいもの」を食べていない気がします。案外、そういうのって言うの は身近な食べ物だったりするのかも知れませんが。今年は、食べ物以外・・・スポーツか読書あた
りで秋を楽しんでみたいと思います。
|
|